2019年2月7日木曜日

戦後処理の不公正を直視して

 今日は「北方領土の日」。「2島決着」かなどと報じられてますが、そもそも国会にも国民にも安倍首相は交渉方針を説明していないじゃないですか。

 根室市では約1000人での住民大会が開かれました。スローガンから「返せ!北方領土」の文字が消えたとのことですが、テレビのインタビューに答えた野潟龍彦さんの「本来であれば、もっと以前のように『島を返せ』と叫びたい」との言葉が、共通の思いではないのでしょうか。

 野潟さんには、私も根室でお話をうかがったことがあります。元島民2世として返還運動を続けてこられ、関連予算が少ないなか手弁当で全国をまわっている話も聞き、国会質問のなかで実態を代弁したのを思い出します。どのような思いで、交渉の様子を見ておられるのでしょうか‥‥。

 私が質問した時も、総理は「交渉の中身はつまびらかに明らかにできない」との答弁でした。全部明らかにせよとは言いません。ただ、今回の「2島返還(+アルファ)」は、日本としての認識や方針を転換するものですから、まずは国会や国民に説明する責任があります。説明なく後退というのでは、世界からも「日本は領土主権を譲歩する国」と映るのではないでしょうか。

 東京での全国大会でも総理は、北方4島における共同経済活動で「具体的な道筋が明確になってきた」と述べましたが、元島民などにとって、そのような実感はあるのでしょうか。何がどう前進してるのか、よくわからないまま、スローガンだけが変わっていくことに不安を覚えている方が多いのでは。

 根室市から3.7kmしか離れていない貝殻島は、納沙布岬から、まさに目の前に見せる島です。北海道の一部であることが間違いないし、歯舞群島と色丹島は先行して返還されるこ場合は、中間的な条約を結ぶこともありえると日本共産党は提案してきました。その場合も、国後島・択捉島はじめ全千島諸島が樺太と交換した歴史的裏づけをもつ領土ですから交渉を続けていくことを訴えてもきました。

 領土不拡大の原則に背いた、戦後処理の不公正を受け入れていいのか。総理の歴史認識も問われます。ロシア側は「戦争の結果だから認めよ」と言ってきているのですから。

 さて、すでに今晩から最強寒波が北海道を覆っているとのこと。明日の道内は、最高気温でも-10℃を下回る地点が多くなりそうです。そんななか私は、札幌北区で佐野弘美道議と宣伝5ヵ所を含むキャラバン。しっかり防寒!

 【今日の句】不公正 総理にただす 力ある?

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