2020年9月9日水曜日

市場任せの医療政策を変えよう

 インフルエンザ流行に備え医療機関はワクチンを確保していく時期ですが、今年は特別の困難が襲いかかっています。党道議団と、道勤医協から現状を聞き取りました。

 例年、10月から接種となるインフルエンザワクチン。今年はコロナ禍のもと、政府からも積極的な接種が呼びかけられていますが、それだけのワクチンが確保できるかということが課題です。

 政府はメーカーに増産を要請しましたが、これまでの実績を見ると、生産には3~4ヵ月かかるようです。要請は8月のようでしたので、それだと増産分が出回るのは冬になったころ。接種できても抗体ができるのに時間がかかるので、ワクチン接種のピークは10月~11月となります。その時に数が足りるのかが、病院には心配なところです。

 仮に、病院でワクチンを大量購入して余らせた場合、メーカーへの返品はできません。病院の負担となってしまいます。そのためにギリギリのワクチン数しか買わないことにすると、国が積極的接種を呼びかけても病院にワクチンがないということも起こり得ます。どちらにしても、減収が続く医療機関にとって厳しい判断を迫られるのです。

 難しい課題とはいえ、国が積極的接種を呼びかけている以上、在庫に残った場合の補てんや返品可能な枠組みを考えるくらいまでしないと。コロナ禍に苦しむ医療機関の負担を、さらに増やすようなことをしてはならないと思います。

 あわせてコロナ対応における医療資材の状況もうかがいましたが、国際的な奪い合いのなかでマスクもプラスチックグローブも大きく値上がりしていることに悲鳴が上がっています。欧米を中心に高値契約が進んでいるからです。世界的大流行とはいえ、医療分野を市場任せにしてきたことが、これだけ現場を苦しめているのかと痛感しました。これでは国民の命と健康を守れません。有力とされる総理候補は、それでも国民に自助を呼びかけるのかと腹立たしくなります。

 先立って、今日は道原水協や憲法共同センターなどとの「9の日」行動。若い方の署名も目立ち、これまでの社会を変えなければとの思いが広がっていることを実感。若い世代がマイクを握って呼びかけていたことも良かったです。

 夜は滝川市へ。紙智子参議院議員と合流して、農民連のみなさんとの懇談に。田村貴昭衆議院議員も明日は加わり、種苗法改定にかかわる調査がおこなわれる2日間の日程に参加します。今日の懇談は、明日にでもまとめて書くことにします。

 【今日の句】結局は 責任放棄の 自助宣言

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